最近、怒っていることが多くなりました!
仕事に怒り。
スタッフに怒り。
家族に怒り。
社会に怒り。
そして、自分に怒っている…。
時には一人で怒りながら盛り上がっている自分に気づきます。(バカじゃないかと思う)。
「あ〜あ……」
いや、決して声にだしてワーワー怒る訳ではないのですが、どうしても他人や組織などの欠点や粗が見えてしまい、ついつい苛ついてしまうのです。
(年のせいかな…(>_<))
とにかく、毎日が不快です。気分が悪いのでなんとかしたい。
そんな時、
出会ったのがこの本。
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まさに、僕の悩みをズバリと解決してくれそうな本です。
仏教の教えを利用して本を書かれているのはなんとなく分かっていましたが、読んでみるとそのまま仏教書でした。(^^)
そんな本のご紹介。
まぁ、たまには和尚さんの説教を聞くのも悪くない。
「求めるこころ」が犯人
大切なのは、「心とは、そもそもそういうものだ」と理解しておくことです。心とは求めつづけるもの。それゆえに渇きつづけるもの──。 もし、その実感を受け入れないで〝求める心〟を真に受けて(反応して)しまえば、心は満たされなさに駆られて、次から次へと「人生の変化」を求めつづけます。 300
人には必ず求めるこころ、があって、それがイライラの原因だと最初に述べておられます。
なるほど僕は欲深い人間なので「求めるこころ」はどちらかというと強いほうでしょう。
仕事で大もうけしたいし、人から賞賛されるような仕事もしたい。充実した仕事をしたい。うらまれるような人間関係も築きたい。
だから、アレルギー反応のような形でついつい怒りがちになる。そうか、そうなのか。
でも…。
どうかな、
「悪いモノは悪い」と言ってなぜ悪い。と平然と反抗する自分にも気づくのです。
すべては妄想と考える
「なんだ、いま考えていたことは妄想(まぼろし)だったのだ」と、はっきりと実感してください。 私たちがふだん実体があると思い込んでいるもの──勝ち負けや優劣を競わせる社会の情報や価値観──は、厳密にいえば「妄想」でしかありません
そうきますか…。と。
仏教得意の「空」の世界。
すべては幻。あってないようなもの。そうです。その通りなのです。
ようするにすべては「妄想」でしかない。僕らが考え、感じたり、思ったりすることは妄想なんですよ。
でも、わかっているけど止められない。
そもそもこの「空」って言葉自体が僕は好きじゃない。
なんとなく連想されるのは「空虚」とか「空しさ」とか、マイナスのイメージばかり、
そう言っちゃおしまいでしょう。というようなそんな感覚。
妄想だからこそ面白いとも言えるのに。
だから、仏教はなじまない。
現実と向き合う
この本をつらつらと読みながら思い出したのは
ダライラマ14世が書いた(共著)「絶望から立ち直る方法を教えてください」という本。
アスペクト
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もうかれこれ10年ほど前に読んだのですが、法王が人生の様々な質問に回答しています。
その最初の質問は
「人生に行き詰まったとき、どうすればいいでしょうか」というもの。
強烈な質問だったのでいまだに覚えています。
それに対するダライラマの答え。
「現実を直視することが、みなさんを新しい態度へ向かわせることになります。……」
法王が「現実を直視」という言葉を使って説明されたのに奇異さを感じました。相手はなにせ法王ですから世俗から離れている人のはず。しかもチベット仏教の最高位の人。その人が「現実」という言葉を使われていることに驚きました。
でも、
こんなシンプルな答えがあるのか、と思うくらい。非常に的を得ていて実践的な教えでした。
その時考えたのは、ダライラマが言う「現実」というもの。
ようは
事実と妄想をよーく切り分けて考えなさい、ということではないかと。
現実とは事実のこと。事実はどれか。自分の考えていることはそれは事実なのか。妄想なのか。どっちなんだ?
つまりは、
本書も逆説的に「妄想に惑わされずに事実をよーく押さえろ」と言っているようにも聞こえるのです。
最後に
僕のかかっている病気は多分、花粉症のようなものです。
花粉症は花粉に対して皮膚が過剰に反応してしまう病気です。花粉に反応しない人はまったく症状は現れない。でも、敏感な人は反応してくしゃみがでたり、鼻水が出てたりする。
組織や仕事に欠点があるのはあたり前のことです。1つの物事を別の視点でみれば、良いと言えるし悪いとも言える。
それが人間だし、それが組織というものの自然の姿です。余計に評価を下してしまう自分が悪いのだと思います。
で、
結局、本書を読んで僕が考えた結論は
「真に受けるな!」
です。
自分の心が考えだすことは、ろくなモンじゃない……。事実だけを見て判断せよ。と。
うーん。この本の書評を書くつもりが、訳の分からないところに行ってしまいました。
仏教ってのは古くさくて胡散臭く思えるものでもある反面、非常に合理的で現実的な教えでもあります(僕にとっては)。
最初に言ったように、たまにはこういう本を読むのも良いものです。
なにか心が洗い流され、和尚さんに叱られているようで…。多少は救われたかな、と思います。
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