齢かな!
最近仕事を終わった後ぐったりして動けなくなることが多くなりました。
体が疲れたというよりも、体の何かが不足して力が出ない、声がでなくなる症状。
考えたり、アイデアを出したり、集中したりという脳を使う作業をした後のときもあれば、単調な仕事を長時間取り続けたケースなど。
そんなときにどうしたらいいのか?
体が疲れた状態では、何を考えても良いアイデアなど生まれません。
いろんな健康法もためしましたが、なんとも効果が出てこない。
探していたところに出会ったのが本書。
書店で出会いツンドクしているうちに「読みたい」と思いました。
スタンフォード大学の体育メソッド
著者はスタンフォード大学スポーツ医局アソシエイトディレクター、アスレチックトレーナー。本書にも書いてますが、スタンフォード大学というと全米でも有数の頭脳集団として有名ですが、
実はオリンピック選手を多数輩出してメダルをとるなど、スポーツとしても世界でも名高い実績を上げている大学らしいのです。
そこのスポーツ医局が提唱している「疲労回復メソッド」が本書の内容です。
この本を呼んで参考になったこと。それを元に僕が実践していることがらなどを3つだけピックアップして紹介してみたいと思います。
1,絶賛!疑似サウナ疲労回復法
この本で一番の収穫がこの入浴法。
効果としては
・自律神経のバランスが整うこと
など。
具体的なやり方が細かく解説されてあります。
練習直後で疲れてる選手や、調子が悪かったりする選手は、まずクールパスに入って火照った体をクールダウンします。運動直後は体が熱くまたひらいてる毛穴を閉じるためにも水温は10度Cくらいに設定しています。
2,3分間クールバスに入ってから、ホット60秒、クール60秒の2分間1セットの交互浴を4,5回繰り返し、最後にクールバスに2,3分ほど入って終了します。
p148
家庭で行う「スタンフォード式スーパー回復浴」
(1)お風呂に入る前に、水が入った350ミリリットルのペットボトルの半量飲む
(2)1分ほど10度から15度のシャワーを浴びる
(3)37度から38度くらいのお湯に30秒つかる
(4)冷水シャワーを30秒ほど浴びる
(5)3,4を10分から12分ほど、回数にして約10回繰り返す
(水分が失われるのでそれ以上はNG)
(6)最後冷水シャワーを1分ほど浴びて入浴終了
(7)お風呂から上がったら、1の残りを飲み干して完了
p151
簡易版サウナ健康法とでもいったところでしょうか。元来がサウナ大好き人間ですから、非常に気に入りました。
実際には上記のプロセスを正確にやるのは難しく、結局落ち着いたのが
iPhoneのアラームを12分にセットして総合タイムだけを管理するというやり方。
その途中の冷水シャワーの時間とか、お湯に浸かる時間などはアバウトです。概ね1分以内を目処に自分が納得できる時間で交互に繰り返すようにしています。
・頭の中がスッキリする
・胃腸など内蔵関連のモヤモヤが解消する
即効性のあるやり方だと思います。
これは皆さんにおすすめです。
2,腹圧呼吸 内蔵をマッサージして精神と肉体をリフレッシュする
よく言われる腹式呼吸法とはちょっと違います。
IPA呼吸法とは、息をする時も吐くときも、お腹の中の圧力を高めてお腹周りを硬くする呼吸法で、お腹周りを硬くしたまま息を吐ききるのが特徴です。
私は分かりやすく、腹圧呼吸とも呼んでいます
ページ70
ようするに息を吸うときも吐くときも腹の部分を膨らまして、内蔵をマッサージするようなイメージで行う呼吸法が腹圧呼吸。
よく、便秘気味でからだが重いときに体にだるさを感じたりするのですが、この呼吸法をすると、そんな症状が緩和できます。
腹圧呼吸では反対にお腹をへこませずに、息を吐くときも圧をお腹の外にかけるように意識して、お腹周りを固くします。
-中間略-
そうして、体の中心を正しい状態でキープすることで、中枢神経の指令の通りがよくなって体の各部と脳神経がうまく連携し、余分な負荷が減るという理論です。
P71
最初はとっつきにくいですが、慣れればお腹を中心にした内蔵がマッサージされる感覚が気持ちよく、
非常に気分がよくなります。それが精神的にもリラックスできる要因になっていると感じています。
3,食事は毎日3食をキッチリと!
人間の体調管理の基本は食事です。
体を動かしたり、IAP呼吸法をしたりすることで脳と筋肉の疲れにアプローチすることはできますが、内蔵、つまり胃腸の疲れにより影響するのが「食」。
もちろん、食は脳や筋肉とも切り離せない関係にあるので、食について考えることも、アスレチックトレーナーの大事な仕事です。
「何を食べるか、いつ食べるか、どう食べるか」
疲れない体を完璧に作るためにも、この3点を私たちは徹底的に意識しています。
P168
実はもう数年間、朝食抜きの健康法を試してきました。生姜紅茶も飲んだりしましたが、
どうもうまくいきません。
やり始めはいいのですが、数日たつと体が慣れてきて、効果はほぼ感じられなくなります。そのうち、惰性でやるようになるのですが、体の調子はなんとなくスッキリしません。
この本で主張されているのはごく当たり前のことです。当たり前のことですが、その主張に十分な根拠と説明がなされているので納得できます。
ピックアップして要約したのが以下
- ビタミンとタンパク質をマストに取る
- 朝食はしっかり取る。朝食を抜くのは3食中いちばんヤバイやりかたで、朝何を食べるかで一日のパフォーマンスは変わる
- 腹八分目が一番大事。満腹状態になってしまうと、胃が消化しか機能せず体の修復機能が働かなくなるため。
- 空腹を避けるには食事の回数を増やす。ナッツ、ドライフルーツなど間食で埋める
- 昼は野菜中心のメニューを。
- 甘い飲料水、アルコールは極力控える。疲れの原因になる。水が一番良い
こんな感じ。
で、僕が本書を参考にして実践しているのが
・夜は肉食、とくに鳥を食べる
・朝は味噌汁や納豆を中心として和食
・昼はアーモンドやナッツ類を取る
・水分補給は水。とにかく水をこまめに大量に取る
この4つ。
本当は昼はサラダを中心としたビタミンを取るのが著者のおすすめなのですが、残念ながらサラダを食べるような環境にはありません。なので、
間食として勧められているアーモンドなどのナッツで代用しているという次第。
これだけでも体調はかなり良くなりました。
それと、コツですが、
「なぜなのか」をよく噛み締めながら実行するのが良いようです。
シチュエーションによっては決められたとおりの食事ができるとは限りません。
場合によっては宴席に出席しないといけないこともあるでしょうし、スケジュールが大幅に狂ってしまって、時間外に食事をするケースも出てくるでしょう。
そんな時は、この本に書いてある解説を思い出しながらやっていくと、応用して食の面から疲れない体を維持できるように思います。
あとがき
非常に「まっとうな健康法」だというのが読後の感想です。
少なくとも
チョコレートを食べると長生きできる、とか
コーヒーは寿命を延ばす効果がある、というようなちょっと怪しい(個人の感想です)都市伝説のようなご説はまったくありません。
でありながら、その一つひとつにピリッとしたスパイスが効いたアドバイスが散りばめてあるので、非常に参考になります。
ここに取り上げたのは、著者が提案している「疲れないからだ」のメソッドのうちほんの3つだけです。本書にはこれ以外にも沢山の提案と処方箋が書かれてありますから、「疲れない体を手に入れたい」と感じている方は本を手にとって、ぜひ読破してみてください。
そのうちのどれを自分なりに取り込むかは、あなた次第だと思います。