「リクルートのすごい構想力」杉田浩章 著を読む。起業するためのノウハウを知ることができるかも!

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起業する人の9割は10年以内に廃業する。

そういうデータがあるそうです。

それほどサラリーマンから独立するのは至難の技。現実は厳しいというわけ。

スケベごごろで「あわよくば自分も」と考える僕としては、こういったデータをつきつけられると身動きできなくなります。

怖い。

そんななか新規にいろんなベンチャーを立ち上げても、失敗せずにどんどん成功されている企業もあります。その筆頭がリクルート。

その証拠にリクルート出身の起業家は目白押し。
僕の知っているだけでも

宇野康秀(USEN)
小笹芳央(リンクサンドモチベーション)
経沢香保子(トレンダーズ)
安田佳生(ワイキューブ)

などなど

いろんな人が独立して成功している。

いったいどんな成功の秘訣があるのか?どんな考え方をしているのか?
誰しも興味を持たれるでしょう。
そんな方にはこの本が参考になります。

リクルートの すごい構“創”力 アイデアを事業に仕上げる9メソッド
日本経済新聞出版社 (2017-06-02)
売り上げランキング: 133

経営コンサルタントが書いたリクルートの解説本

この本はボストンコンサルティンググループ日本代表 杉田浩章氏が、リクルートがどうやって新規事業を立ち上げてきたのかそのノウハウを体系的にまとめられたもの。

コンサルタントとして17年間もリクルートと関わってこられた氏だからこそ、ここに公開できたのだと思うし、推測ですが、これほど整然とまとめられたということは、かなりの部分実際にタッチされたのではないかと思います。

読みものとしても面白く、スラスラと読める。

その中で気になったのが、3つの要素。
それがどんなもので、どう思ったのか参考までに書いてみます。

1,テストマーケティング

プランを練って、失敗の可能性を下げることは必要だが、こと新規事業については、時間をかけすぎることの弊害は大きい。新規事業の成功には「数」と「スピード」が不可欠だからだ。
最終的に、何がうまくいくかはやってみなければわからないので、できるだけ多くの種を、スピーディーに市場に出すことが必須だ。
p25

さすがのリクルートでさえも、新規事業については、やはり「やってみなければわからない」

これが結論らしい。

やってみないとわからないから、どんなに緻密な計画を立てても意味がなく。

テストマーケティングという手法が取られるのが常道のようです。

地域を限定して、出費を最小限に押さえて、実際に事業をやってみる。試してみる。

失敗するしないに関わらず、データを得るのが目的。

データが計画段階で予定していたものと合致しそうならばゴーサインが出るし、そうでなければ、ここで企画は終わってしまう。

社員から出させる企画書にはあらかじめ「どんなテストマーケティングを実施するのか」が一項目として書かせられる、というから徹底している。

また、こういった一文もある。

リクルートの圧倒的な強さやユニークさは、新規事業をゼロから生み出す「ゼロ・ツー・ワン(0 → 1)よりも、生まれた事業をスケールさせる「1 → 10」の段階にある。つまり多くの企業とは違い、0から1を生み出すことだけに価値を見出してはいないのだ。p9

アイデアは誰でも出せる。
問題はそれを事業として成長させられるかどうかがポイントなのだってこと。

さすが。

2.リボンモデル

リクルートの最大の強みは、その理論モデルにある。これは、自社だけでなく産業構造全体を俯瞰した「リボンモデル」を使ってビジネスを設計する手法だ。リクルートが成長続けている秘密の1つがこれだ。
ー中間略ー

リボンモデルは、蝶ネクタイのような形をしている。左側の三角が、個人や一般の消費者、右側の三角が、企業や事業者で、両者をつなげる結び目がリクルートだ。

左右両サイドの端では、まず個人や企業を「集め」、何らかの働きかけをすることで両者の行動を変化させて「動かし」、中央のマッチングポイントで「結びつける」ことでリクルートが収益を上げる。この結び目が大きければ大きいほど、マッチングの総量は大きくなる。p36

普通は自社と消費者の関係だけを考えて事業デザインを考えると思います。

収益の源泉は消費者だし、そこに売り込もうとするのが商売なんだから。

そこだけを考えれば良さそうに見える。

でも、それではビジネスを偏った見方でしか見てないことになる。断片的で一方的な見方になる。

それがリボン構造でみることの利点。

マッチングビジネスでは特にこうした見方が必要になるし、一般的な小売ビジネスでも商品の仕入れ先は重要な事業要素のひとつだから、リボン構造のように両サイド含めて考えることが大事なのだと思う。

消費者と自分以外の事業者を考え、そこの輪の中心に自社を置いて考える。

言われてみれば当たり前のことのようにも思えるけど、案外、ぬけ落ちしやすいところなんだなと感じます。

3,「不」

メソッド①は、新規事業開発の起点となる「不の発見」である。リクルートでは、すべての事業の目的は「世の中の不をなくすこと」だと考えており、まずは世の中の解決すべき重要な「不」を発見することから始める。p50

リクルートにおける「不」とは、「不便」「不満」「不安」など、あらゆるネガティブな概念の象徴。消費者、企業・事業者、産業や社会などに、大きな「不」が存在するのであれば、それを解消するためのイノベーションが求められ、その実現にはビジネスチャンスがあるという発想だ。p53

不便、不満、不安の解決がビジネスの基本だとは営業の世界では大昔から言われていることで、僕でも知っています。

俗に言うコンサルタント営業がそれ。

だからなにも珍しいことでも何でもないのですが、

リクルートという大御所でさえ、やはり、基本には忠実なんだなと感心した次第。

逆に言えば、基本をおろそかにすれば失敗する確率はたかくなる、ということなのかも?

「イノベーション」とか「革新的な〜」とか、形容詞のついた製品が結局、販売不振で立ちいかなくなるケースは、この「不」の考え方にかなっていたのか?それに沿った売り方をしていなかったのではないか?その辺りを検証することで、うまくいかなかった要因は簡単に分かりそう。

不からの発想は「手堅いビジネスモデル」。成功確率がたかいモデルが「不」から発想するモデル。

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だからこれを基本に考えていけは、廃業や倒産する危険性は低くなるのかも。

最後に

当然のことですが、この本だけでリクルートの新事業の企画のすべてがわかるわけではありません。

わかるのは、ほんのサワリの部分だけ。

組織のこと、資金のこととか、技術的な問題などは本書では触れられていない。この辺りも非常に重要だと思うのですが……。

でも、企画発想段階でどういう構造で思考していけば良いのか、そのアウトラインは本書を読むとかなりわかってきます。

手堅い起業を検討のかた、あるいは企画セクションで勤務されている方、一読すると何らかのヒントが得られるのかもしれません。

リクルートの すごい構“創”力 アイデアを事業に仕上げる9メソッド
日本経済新聞出版社 (2017-06-02)
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